AI関連株というと、半導体やAIサービスの会社がまず思い浮かびます。
ただ最近、少し違うところが気になっています。
AIが増えるほど、結局必要になるのは電気とデータセンターなのでは?
以前は「電力会社の株を買えばいいのかな」と考えていたのですが、電力会社は規制や政策の影響も大きいです。
それなら、AIを動かすために必要な設備や仕組みを売っている会社の方が面白いのでは?と思うようになりました。
今回は、最近気になっているAI・データセンター関連のインフラ株を4社見てみます。
前回の記事はこちらです。
AIで電力需要急増?Googleが3.6GW確保、電力会社よりSWCC・富士電機が気になった
AIは「電気がある場所」に移動するようになる?
最近面白かったのが、J-POWERや日立などが始めた「ワークロードシフト」の実証です。
簡単にいうと、電力や計算資源の状況を見ながら、AIの計算処理そのものを別の場所や時間へ移すという考え方です。
2026年10月、J-POWER、シスコ、JR東日本、日立、ビットメディアは、横浜と北九州のAIデータセンター間で、再エネ発電量予測、電力価格、需給状況、計算資源の利用状況などを使ってワークロードシフトを検証する実証に着手しました。
J-POWER:総務省の令和8年度「ワット・ビット連携関連実証」に着手
AIによる電力需要が増え続けるなら、データセンターだけではなく、送電・変電設備、通信回線、冷却設備、電源設備、制御システムまで必要になります。
ここはかなり面白そうです。
1. SWCC(5805)
まず気になったのがSWCCです。
電線や電力インフラ関連の会社ですが、生成AIデータセンターとの結びつきがかなり分かりやすいです。
SWCCは、米国AIデータセンター向けの光ファイバリボン「e-Ribbon」を成長製品として位置付けています。2025年には約10億円の増産投資を発表し、生産能力を約3倍にする計画を示しました。さらに、2026年度のe-Ribbon売上高を2024年度実績比で約28倍にする目標も掲げています。
また、電力インフラでは高電圧電力ケーブル用コネクタ「SICONEX」も戦略製品の一つです。
AIデータセンターが増えると、通信だけではなく大量の電気を送る設備も必要になります。
通信と電力の両方でAIインフラ需要を取り込める可能性があるのは、かなり分かりやすい強みだと思いました。
2. 富士電機(6504)
次に気になるのが富士電機です。
富士電機は、データセンター向けの大容量UPSなどを成長分野として展開しています。
さらに2026年6月には、水冷データセンター向けの「エジェクタ冷却機」を発売しました。会社によると、条件次第ではサーバー冷却時の消費電力を最大85%削減できるとしています。
生成AI向けサーバーは発熱量が大きく、冷却はかなり重要な問題です。
電源を安定させるUPSと、冷却の両方を持っているのは面白いですね。
富士電機は2026年度の事業戦略でも、AIデータセンター向け製品の展開を進める方針を示しています。
3. 日立製作所(6501)
日立は少し違うタイプです。
今回のワークロードシフト実証にも参加しており、J-POWERとAIデータセンターの建設・運用について連携しています。
日立が持つOT(制御・運用技術)やデータ・AI活用の知見を、電力やデータセンター運営と組み合わせる構想です。
J-POWER:分散型AIデータセンターの一体運用に向けた共同検討
将来的に「今日はこの地域の電力に余裕があるから、そちらへAIの計算を移そう」といった運用が増えるなら、電力・通信・計算資源をまとめて制御する仕組みも重要になりそうです。
日立は会社全体が大きいので、AIデータセンターだけで業績が大きく変わるとは限りません。
それでも、AIインフラ全体を制御する側として見ると面白い存在です。
4. J-POWER(9513)
最後はJ-POWERです。
こちらは発電会社なので、SWCCや富士電機とは少し違います。
ただ、今回の実証を見ると、単純に「電気を作って売る会社」だけではなく、AIデータセンターと電力を組み合わせた新しい運用モデルを模索していることが分かります。
再エネは、天候や時間帯によって発電量が変わります。
電力に余裕がある時間や地域へAIの計算処理を移せれば、電力の使い方をより効率化できる可能性があります。
まだ実証段階なので、これがすぐ大きな利益につながるかは分かりません。
ただ、発電会社がデータセンター運用まで視野に入れているのはかなり興味深いです。
今のところ一番気になるのはSWCCと富士電機
4社を見てみましたが、個人的に特に気になるのはSWCCと富士電機です。
理由はシンプルです。
AIデータセンターが増えれば、電気を送る、通信する、電源を安定させる、サーバーを冷やす、といった設備が必ず必要になります。
AI企業そのものは競争がかなり激しいですが、インフラはどのAI企業が勝っても必要です。
いわゆる「ゴールドラッシュでツルハシを売る側」に近いですね。
この考え方は結構好きです。
ただし、良い会社=今すぐ買いとは限らない
ここは注意したいところです。
AIやデータセンター関連はすでにかなり注目されているので、株価に期待が織り込まれている可能性があります。
事業が伸びても、「市場が期待していたほどではなかった」と判断されれば株価が下がることもあります。
なので、テーマが良いかと今の株価で買ってよいかは別に考えた方がよさそうです。
今回はまず、「AIインフラでどんな会社が恩恵を受けそうか」を調べるところまでにしました。
今後、株価やPER、業績の伸びも見ながら、実際に買うかどうか考えてみたいと思います。
※本記事は投資判断を推奨するものではありません。投資はご自身の判断でお願いいたします。

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