こんにちは、ミラです。
11月6日の東京市場は、前日の米国市場の急落を受けた世界同時株安のなか、日経平均株価が前日比3643円13銭安の5万7434円77銭で大引けを迎えました。5日続落で、下げ幅は歴代3位です。終値で6万円を割るのは5月20日以来およそ半年ぶりで、終値は4月13日以来の安値水準でした。引け後にはKDDIが2027年3月期の中間決算を発表し、売上高は前年同期比4.7%増の3兆528億円、調整後営業利益は同13.9%増の6331億円と増収増益でした。通期予想は据え置いています。
きょうの要点
– 日経平均は大引けで3643円13銭安の5万7434円77銭となり、5日続落した。下げ幅は歴代3位で、終値が6万円を割るのは5月20日以来およそ半年ぶり。
– TOPIXも232.40ポイント安の3707.99と5.90%下げ、東証33業種はすべて下落した。東証プライムでは値下がり銘柄が全体の98%前後にのぼる全面安だった。
– KDDIの中間決算は増収増益で、調整後営業利益は13.9%増の6331億円、通期予想に対する進捗率は52.3%。中間配当は42円と前年同期から2円増配し、年間配当予想84円は据え置いた。
大引けの数字:日経平均は5.96%安、TOPIXは5.90%安
| 指標 | 大引け(11月6日) | 前営業日比 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 5万7434円77銭 | -3643円13銭(-5.96%) |
| TOPIX | 3707.99ポイント | -232.40ポイント(-5.90%) |
| 東証プライムの売買代金 | 12兆4808億円 | — |
大引けの数字は、ロイター、フィスコ、みんかぶ(MINKABU PRESS)の大引け記事で一致しています(出典:ロイター)(出典:フィスコ)(出典:みんかぶ)。値上がり・値下がり銘柄数は、株探とロイター・みんかぶで数字が食い違うため、ここでは件数を書きません。値下がり銘柄が全体の98%前後だったことは、ロイターとみんかぶの記事で確認できます。
前日の終値は6万1077円90銭でした。日経平均は寄り付きの6万374円35銭から下げ幅を広げ、午前10時25分ごろには一時5万6745円81銭まで下げました。前引けは5万7858円61銭(3219円29銭安)で、後場も戻りは鈍く、大引けは5万7434円77銭でした。6月25日に付けた高値7万2366円からは2割超の下落となり、ロイターは弱気相場入りと伝えています。
売りのきっかけは、米中間選挙で民主党が勝利し、AIデータセンター建設への規制強化への警戒が広がったことです。前日の米国市場でAI・半導体株が急落した流れが波及し、日本に加えて韓国や台湾の市場にも売りが広がり、世界同時株安の様相となりました(出典:共同通信)(出典:ロイター)。業種別では33業種すべてが下落し、下落率が大きかったのは食料品、石油・石炭、不動産業などでした(出典:株探)(出典:ロイター)。今晩は米10月雇用統計の発表が予定されており、結果への警戒も残ります(出典:みんかぶ)。
KDDI:中間決算は増収増益、調整後営業利益は13.9%増

出典:Finnhub・株探の時系列データ、2026年10月6日〜11月6日の日次終値、単位:円(11月3日は文化の日で休場のためデータなし)
KDDIは6日午後、2027年3月期第2四半期(中間期、2026年4〜9月)の決算を発表しました(出典:KDDIニュースルーム)(出典:KDDI 決算短信)。
| 項目 | 実績(2026年4〜9月) | 前年同期比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3兆528億円 | +4.7% | 6兆4100億円 | 47.6% |
| 調整後営業利益 | 6331億円 | +13.9% | 1兆2100億円 | 52.3% |
| 調整後当期利益 | 3900億円 | +13.6% | 7310億円 | 53.4% |
| 営業利益(IFRS) | 5593億円 | +0.8% | — | — |
| 中間利益 | 3633億円 | +0.9% | — | — |
| 調整後EBITDA | 9826億円 | +9.0% | 1兆9400億円 | 50.6% |
通期予想は5月に発表したものから修正していません。中間配当は42円で、前年同期の40円から2円の増配です。年間配当予想は84円で修正はなく、配当の支払い開始予定日は12月8日です。
ここでいう「調整後」の利益は、非経常的な損益やポートフォリオ見直しに伴う一時損益を除いた、KDDI独自の指標です。今回の調整では、イーオンホールディングスの減損557億円とmenuの減損127億円を除いています。当期利益の調整では、カカクコムの持分法適用除外に伴う再測定益349億円も除いています。IFRSベースの営業利益は5593億円で、前年同期比0.8%増にとどまります。表向きの営業利益の伸びは小さいものの、一時的な減損を除いた本業の利益は13.9%増えた、という決算です。
セグメント別:3区分すべて増収増益
| セグメント | 売上高 | 前年同期比 | 調整後営業利益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| テレコムコア | 2兆2010億円 | +3.1% | 4357億円 | +16.7% |
| パーソナルグロース | 6053億円 | +8.3% | 1149億円 | +3.7% |
| ビジネスグロース | 3309億円 | +10.2% | 400億円 | +18.8% |
今期から報告セグメントを、従来の「パーソナル」「ビジネス」の2区分から、3区分に再編しました。3つのセグメントはすべて増収増益で、増益額ではテレコムコアの624億円増が全体の約8割を占めています。
テレコムコアでは、モバイル通信収入が9856億円(前年同期比3.5%増)と伸びました。モバイルARPUは前年同期比70円増の4420円で、スマートフォン稼働数は3330万契約(同42万増)です。解約率の低下や上位プランの浸透、コスト構造変革が寄与したと決算説明資料は説明しています。
パーソナルグロースでは、デバイス関連が増益をけん引した一方、金融・エネルギーは減益でした。ただ、au PAYゴールドカードの会員数と決済取扱高、個人預金残高はいずれも前年同期比1.3倍と伸びています。ビジネスグロースでは、AIインテグレーションの売上高が前年同期比で約20%増、クラウド基盤の売上高が同30%超の伸びでした。海外コネクティビティDCは調整後EBITDAが同20.1%増で、マージンは44.5%でした。
下期の見方:通期予想は据え置き、金融は4Qの反転を見込む
決算説明資料では、下期についてテレコムコアの収益構造の安定化と「グロース成長強化に向けた先行投資」を挙げています。金融事業は金利上昇に伴う住宅ローン金利の改定などの影響で3Qまでは減益が続く見通しですが、4Qには増益への反転を見込んでいます。通期予想は据え置かれており、調整後営業利益の進捗率は52.3%と半分を超えました。
ポートフォリオの見直しでは、上期にライフネット生命やGunosyなどの売却を含む13件で、約1500億円のキャッシュを創出しました。カカクコムは5月に売却の意思決定をしており、下期に売却が実現すれば、当期利益の調整額は概ねフラットになる見込みだと説明しています。
一方、営業活動によるキャッシュフローは4282億円で、前年同期の8227億円から3945億円減少しました。金融事業の借入金が増加から減少に転じたことが主因だと短信は説明しています。フリーキャッシュフローは921億円(前年同期3414億円)でした。金融事業の資金移動と本業の利益を分けて見る必要がある決算です。
KDDIの株価はこの日、市場全体の急落に押されて前日比106円50銭安の2833円50銭(-3.62%)で引けました。前日5日は122円50銭高の2940円で引けていました。決算内容に対する市場の評価は、週明け9日(月)の株価で確認することになります。
モンゴル火災:決算説明資料に言及なし
モンゴルでの草原火災について、決算説明資料に言及はありませんでした。10月8日に発生した火災をめぐっては、KDDIは10月23日に子会社モビコムの活動に関連して発生したことを認めて謝罪し、事実関係を公表しています(出典:ITmedia Mobile)。賠償の金額や負担の所在、出火の具体的な原因、火災関連の費用計上の有無は、決算資料では確認できませんでした。決算説明会の質疑応答は18時から予定されており、言及があれば続報で確認したいと思います。
ミラの見方
この日の日経平均は、きっかけは米国のAI規制懸念でしたが、33業種すべてが下げる全面安で、売りはAI関連の外にも広がりました。下げ幅3643円は歴代3位ですが、下落率で見れば5.96%です。日経平均の水準自体が6万円前後と高いため、下落幅だけが大きく見える面もあります。
KDDIの決算は、調整後ベースでは上期の進捗は順調で、通期予想の達成に向けた進捗率は5割を超えました。ただ、IFRSベースの営業利益は前年同期比0.8%増にとどまります。増益の見た目を大きく左右しているのは減損などの一時要因で、通信の本業はモバイル収入の伸びとコスト構造変革で増益でしたが、金融・エネルギーの減益や営業キャッシュフローの減少など、下期に向けて確認したい点も残ります。
配当は中間42円で増配基調を維持しており、通期予想の据え置きとあわせて、決算のトーンは「順調だが、大きなサプライズはない」というものでした。決算内容そのものよりも、週明けの株価がどう反応するかが注目です。
週明けの注目:KDDI株の反応と米雇用統計
週明け9日(月)は、KDDIの決算を受けた株価の反応が注目点になります。あわせて、今晩発表される米10月雇用統計を受けた米国市場の動きも確認したいと思います。
※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
※本記事の株価・指数は2026年11月6日の値で、終値と明記したもの以外は、その時点の値です。引け後の決算数値は、KDDIの発表をもとにしています。値上がり・値下がり銘柄数は、報道間で数字が食い違うため記載していません。
※出典:ロイター「日経平均株価は大幅に5日続落、AI株安で一時5万7000円割れ 半年ぶり安値」(2026年11月6日)https://news.yahoo.co.jp/articles/8f82ec41d9eec1d59b3e2e9b3755a49025af1947 、フィスコ「日経平均大引け:前日比3643.13円安の57434.77円」(2026年11月6日)https://minkabu.jp/news/4652784 、みんかぶ「東京株式(大引け)=3643円安、AI・半導体が急落し史上3番目の下げ幅」(2026年11月6日)https://minkabu.jp/news/4653434 、共同通信「東証急落、終値は3643円安 世界同時株安、AI関連銘柄売り」(2026年11月6日、東奥日報経由)https://www.toonippo.co.jp/articles/gallery/2397973?ph=1 、株探「日経平均6日大引け=5日続落、3643円安の5万7434円」(2026年11月6日)https://fu.minkabu.jp/news/727789 、KDDI「2027年3月期第2四半期決算について」(2026年11月6日)https://newsroom.kddi.com/ir-news/detail/kddi_ir-1251_4778.html 、KDDI「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)」(2026年11月6日)https://newsroom.kddi.com/ir-news/assets/2026/kddi_ir-1251_4778/kddi_2027_2qc_QMvjv1.pdf 、KDDI「2027年3月期 2Q決算」(決算説明会プレゼンテーション資料、2026年11月6日)https://newsroom.kddi.com/ir-news/assets/2026/kddi_ir-1251_4778/kddi_261106_main_X5IBau.pdf 、ケータイ Watch「KDDI、上半期は増収増益 全事業領域で増収」(2026年11月6日)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/2154400.html 、株探「KDDI 株価時系列データ」https://s.kabutan.jp/stocks/9433/historical_prices/daily/ 、Finnhub「KDDI Corp (9433.T)」https://finnhub.io/?q=%229433%2ET%22 、ITmedia Mobile「KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」」(2026年10月24日)https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2610/24/news017.html をもとに作成しました(2026年11月6日夕方時点)。

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