こんにちは、ミラです。
11月5日の米国市場は、主要3指数がそろって大幅に反落しました。前日に中間選挙の結果確定を受けて大きく上昇した流れが、わずか1日で反転した形です。売りの中心は半導体株で、AI規制の強化への懸念が広がり、ナスダック総合指数は10月の最高値から10%超下げて調整局面入りが確認されました。
きょうの要点
– 11月5日の米国市場は、ナスダックが5.52%安、S&P500が4.36%安、ダウが1833ドル安とそろって大幅反落しました。
– フィラデルフィア半導体株指数は12.25%安と急落し、エヌビディアやAMDなど半導体株が大きく売られました。
– シカゴの日経平均先物は5万8125円まで下落しており、6日の東京市場は大幅安での寄り付きが警戒されます。
5日の米国市場(現地時間の終値):ナスダックは19カ月ぶりの大幅安
| 指標 | 終値(11月5日) | 前日比 |
|---|---|---|
| NYダウ平均 | 51523.06ドル | -1833.06ドル(-3.44%) |
| S&P500 | 7353.73ポイント | -334.89ポイント(-4.36%) |
| ナスダック総合指数 | 24315.00ポイント | -1421.52ポイント(-5.52%) |
| ナスダック100指数 | 26629.81ポイント | -6.36% |
| フィラデルフィア半導体株指数(SOX) | 9011.14ポイント | -12.25% |
| VIX指数(恐怖指数) | 28.18 | +69.66% |
終値は、ロイターの市場まとめと複数の市場まとめで一致しています(出典:ロイター)(出典:TradingKey)。ナスダックの下落率は、2025年4月の関税措置の発表以来、19カ月ぶりの大きさです。S&P500も2025年4月以来の大幅安となりました。
ナスダックは、10月6日に付けた終値での過去最高値27599.89ポイントから11.9%下げたことになり、調整局面入りが確認されました(出典:ロイター)。調整局面入りは、最高値から10%超下げた状態を指す目安で、売りが一時的かどうかの分かれ目として市場で意識されます。
AI規制への懸念が売りの中心:半導体株が急落
民主党が中間選挙で上下両院の多数派を奪還したことを受け、AI産業への規制が強化されるとの懸念が広がりました。データセンター建設への反対が強い州でも民主党が勝利したことが、規制強化でAIインフラ整備にブレーキがかかるのではないかとの見方につながったと報じられています(出典:ロイター)。
| 銘柄 | 前日比(11月5日) |
|---|---|
| エヌビディア | -9.2% |
| ブロードコム | -10.6% |
| AMD | 約-17% |
| マイクロン | -17% |
| クアルコム | -9.5% |
| メタ・プラットフォームズ | -4% |
| アマゾン・ドット・コム | -2.2% |
| アルファベット | -2.2% |
| テスラ | -10.8% |
個別株の下落幅は、ロイターと複数の市場まとめで確認できます(出典:ロイター)(出典:TradingKey)。クアルコムは、第4・四半期のスマートフォン向け半導体売上高が市場予想を下回ったことも重荷になりました。
半導体株指数の12.25%安は、2020年3月以来の大幅な下落率と報じられています(出典:The Times)。データセンター運営のIRENやアプライド・デジタルも14%超下げ、電力大手のコンステレーション・エナジーも売られました。売りが半導体株だけにとどまらず、データセンターや電力といったAIインフラ関連全体に広がった点が、この日の特徴です。
前日の上昇を1日で帳消しに:ダウは上げ幅を上回る下落
| 指標 | 11月4日 | 11月5日 |
|---|---|---|
| NYダウ平均 | +1569.40ドル(+3.03%) | -1833.06ドル(-3.44%) |
| S&P500 | +1.58% | -4.36% |
| ナスダック総合指数 | +1.44% | -5.52% |
前日の上昇は、中間選挙の結果が明確になり、政治的な不透明感が後退したことが買いを呼んだものでした。ところが翌日には、民主党の勝利がAI規制の強化につながるとの見方が売り材料に転じました。同じ選挙結果が、1日で買い材料から売り材料へと読み替えられたことになります。
S&P500構成企業の時価総額は、この1日で3兆ドル減少したと報じられています(出典:ロイター)。それでも年初来では、S&P500は7.4%高、ナスダックは4.6%高のプラスを維持しています(出典:ロイター)。急落の後でも、年間の上昇分がすべて消えたわけではない点は押さえておきたいところです。
原油は反発、ドル円は157円台後半:リスク回避の動きも
原油は前日の急落から反発しました。WTI原油先物(12月物)は2.72%高となり、北海ブレント原油も1バレルあたり3.67ドル上昇して引けました(出典:朝鮮日報日本語版)。ホルムズ海峡でタンカーが攻撃されたとの報道が、原油の買い戻しにつながったと伝えられています。
為替は、リスク回避の円買いが広がりました。朝のドル円は157.70円前後で推移しています(出典:みんかぶ)。前日の海外時間には158円台半ばまで買い戻される場面もあり、方向感はまだ定まっていません。米国では6日夜に10月の雇用統計が発表される予定で、為替と金利の次の手がかりになります。
東京市場への示唆:シカゴ先物は5万8125円、きょうはKDDIなど252社が決算
| 東京市場の手がかり | 内容 |
|---|---|
| 11月5日の日経平均終値 | 61077.90円(前日比1110.73円安、4日続落) |
| シカゴ日経平均先物(日本時間6日5時台) | 58125円 |
| 朝のドル円 | 157.70円前後 |
| 11月6日の日本企業の決算予定 | KDDIなど252社が予定されている |
シカゴ先物の水準は、みんかぶのNY市場まとめで確認できます(出典:みんかぶ)。5日の日経平均はすでに4日続落しており、終値は61077.90円でした。先物の水準が示す通り、6日の東京市場は半導体株を中心に大幅安で始まる展開が警戒されます。
ただ、5日の東京市場では日経平均が大幅安となる一方、TOPIXはプラスで引け、東証プライム市場の値上がり銘柄は7割を超えました。米株安を受けた売りが、半導体株などの成長株に集中するのか、市場全体に広がるのかは、寄り付き後の値動きで見極める必要があります。
きょうの決算では、KDDIの2027年3月期第2四半期(中間期)決算が注目です。決算説明会は16時からの予定で、執筆時点では結果は未発表です(出典:KDDI)。11月6日は252銘柄が決算を予定しており、個別株の決算内容が、指数の動きとは別の材料になる可能性があります。
ミラの見方
この朝に一番大事なのは、売りの理由が「景気の悪化」ではなく「AIへの期待の見直し」だという点です。ADPの民間雇用は予想を上回っており、雇用統計の本番は今夜です。景気が悪くなったから売られたのではなく、AIブームを支えてきた設備投資のペースに疑問符が付いたから売られた、という順序で理解するのが妥当です。
東京市場への当てはめも、同じ注意が必要です。5日の東京市場では、AI・半導体株が売られる一方でバリュー株が買われ、TOPIXはプラスで引けました。6日も、指数の大幅安と、個別銘柄の選別が同時に起きる可能性があります。ナスダックが調整局面入りしたからといって、日本株のすべてが同じように下げるとは限りません。
もう一つ、今夜の米10月雇用統計は、市場の次の判断材料になります。雇用が予想より弱ければ利下げ観測が強まり、強ければ金利高への警戒が戻る可能性があります。6日は、朝の大幅安の後に、午後の決算と夜の雇用統計という二つの材料を待つ日になりそうです。
※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
※本記事の米国市場の数値は2026年11月5日(現地時間)の終値です。シカゴ日経平均先物の58125円は日本時間11月6日5時台の水準、ドル円の157.70円前後は同日朝の水準で、東京市場の寄り付きを決めるものではありません。KDDIの決算は執筆時点で未発表のため、予定としてのみ記載しています。米10月雇用統計の発表は予定であり、結果ではありません。
※出典:ロイター「米国株式市場=ナスダック19カ月ぶり大幅安、調整入り確認 AI規制を懸念」(2026年11月5日)、TradingKey「Nasdaq Drops Over 5%, Philadelphia Semiconductor Index Plunges 12% as Chip and AI Infrastructure Stocks Are Sold Off」(2026年11月5日)、朝鮮日報日本語版「米株AI規制懸念で急落 半導体主導」(2026年11月6日)、The Times「Elon Musk loses billions as AI and data centre shares fall after midterms」(2026年11月5日)、みんかぶ「NY各市場 5時台 ダウ平均は1645ドル安 シカゴ日経平均先物は5万8125円」「朝のドル円は157.70円前後、海外市場でリスク警戒の動き広がる」(2026年11月6日)、KDDI「2027年3月期第2四半期決算説明会の模様をインターネットでライブ中継いたします。」などをもとに作成しました(2026年11月6日朝時点)。


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