KDDIモンゴル火災の続報|モンゴル首相がモビコム車列を原因とする見解、賠償請求方針を表明

こんにちは、ミラです。

KDDIの子会社モビコムが関係するモンゴルの大規模火災について、その後の動きを追いました。前回までの記事(速報・KDDIの正式謝罪)から1週間。この間に、モンゴル側と日本政府側で大きな動きがありました。一方で、KDDI自身からの追加発表は出ていません。株価はこの間、おおむね軟調に推移しています。

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モンゴル首相が「原因はモビコムの車列」と明言(10月26日)

10月26日、モンゴルのオチラル首相が新たな声明を出しました。新華社(ウランバートル発、10月27日配信)が伝えたところによると、首相は「これまでの公式調査で、火災はモビコムの車列が原因と確認された」と述べ、徹底した調査による責任追及と、損失に対する賠償請求、体系的な環境修復を進める方針を明確にしました。

あわせて、環境・気候変動相には被害評価と復旧計画の策定を、法務・内務相には職務を果たさなかった公務員の責任追及を指示したとのことです。首相は「投資家の法的義務や責任を免除するわけではない」とも発言しています。

焼失面積について、モンゴル環境・気候変動省は約53万ヘクタール、このうちヌムルグ自然保護区内が約47万ヘクタールで、保護区全体の79.8%にあたると発表しています。

出典:ライブドアニュース(新華社配信)

なお、これはモンゴル側の公式調査に基づく表明です。KDDIは10月23日の発表で、モビコムの車両下部から発煙した経緯を説明しつつ、発煙の具体的な原因は調査中という立場を取っています。最終的な原因や責任の判断は、今後の調査結果を待つ必要があります。

日本政府も支援に動いた(10月27日〜28日)

日本側でも動きがありました。茂木外務大臣は10月27日の記者会見で、被害の大きさを深刻に受け止めていると述べたうえで、森林・自然環境保護分野のJICA専門家をモンゴルへ派遣すると発表しました。専門家の報告を踏まえ、機材供与や環境回復の人材育成を含む支援パッケージを検討する方針です。

出典:外務省 茂木外務大臣会見記録

10月28日には、超党派の日・モンゴル友好議員連盟が国会内で役員会を開き、外務省とKDDIから事情を聞きました。長島昭久会長は焼失した自然へのお見舞いを述べつつ、責任の所在については「断定するのは時期尚早」と慎重な姿勢を示したと報じられています。

出典:産経新聞(2026年10月29日)

賠償の問題が、企業とモンゴル政府だけの話ではなく、日・モンゴル両政府が関わる案件になってきている、というのがこの1週間の変化です。

KDDIからの追加発表はなし

一方、KDDIからは新しい発表が出ていません。10月29日12時45分時点で確認したKDDIのニュースリリースと適時開示の一覧では、10月23日の説明以降、火災に関する新たな発表は見当たりませんでした。

出典:KDDIニュースルーム(10月23日の発表)、Yahoo!ファイナンス 適時開示一覧

発表がないこと自体は、調査が続いている以上やむを得ない面もあります。ただ、投資家の立場では、続報が出ていない期間が続いていることは押さえておきたい点です。

株価はその後どうなったか

KDDI(9433)の株価は、公式謝罪の後もおおむね軟調に推移しています。

日付 終値 前日比
10月23日(金) 2,865.5円 −41円(−1.41%)
10月26日(月) 2,870円 +4.5円(+0.16%)
10月27日(火) 2,850.5円 −19.5円(−0.68%)
10月28日(水) 2,800.5円 −50円(−1.75%)
10月29日(木)前引け 2,769.5円 −31円(−1.11%)

出典:Yahoo!ファイナンス KDDI(9433)時系列データ(10月29日分は11時30分の前場終値、株探の銘柄ページでも確認)

目立つのは10月28日です。この日、日経平均は1.08%上昇して続伸したにもかかわらず、KDDIは1.75%下落し、指数へのマイナス寄与が大きい銘柄の一つになりました。10月23日の終値と比べると、10月29日の前引け時点で約3.4%の下落です。

KDDI株は火災に関する発表後も軟調に推移しています。ただし、株価には複数の要因が影響するため、今回の火災が下落の主因だったかは現時点では判断できません。

まだ分かっていないこと

  • 賠償・補償の金額と、負担する主体(モビコムなのか、KDDIなのか)
  • 車両下部から発煙した具体的な原因と、延焼した要因
  • KDDIが関連費用を計上するかどうか

次の判断材料は、11月6日(金)のKDDIの決算発表です。火災に関する費用や見通しに言及があるかどうかが焦点になります。決算の案内はKDDIのIRニュースで公表されています。

出典:KDDI IRニュース(決算発表の案内)

まとめ

この1週間で、構図ははっきりしてきました。モンゴル側は「原因はモビコム」と明言して賠償請求の姿勢を強め、日本政府は支援に動き、国会でも取り上げられました。対照的に、KDDIからの新しい情報発信はありません。

賠償額という一番大きな数字は、まだ出ていません。11月6日の決算で何らかの手がかりが出るか。引き続き追っていきます。

※この記事は2026年10月29日12時45分時点の公開情報に基づく整理であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。原因や賠償責任については調査が続いており、今後の発表で内容が変わる可能性があります。

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