米株反落、ナスダック1.38%安|アルファベット12.6%急落の波及と引け後のアマゾン・インテル安、日銀会合の結果待ちへ

こんにちは、ミラです。

10月29日の米国市場は、主要3指数がそろって反落しました。とりわけハイテク株の売りが目立ち、ナスダック総合指数は1.38%安となりました。きっかけは、前日に決算を発表したアルファベットの急落です。さらに取引終了後には、アマゾンとインテルも決算を受けて時間外取引で大きく下げました。30日の東京市場は、日銀金融政策決定会合の結果発表を正午前後に控え、売り先行でのスタートが予想されています。まずは確定した数字から整理します。

29日の米国市場(現地時間の終値):ナスダックは365ポイント安

指標 終値(10月29日) 前日比
NYダウ平均 52,342.56ドル -132.54ドル(-0.25%)
S&P500 7,720.39ポイント -23.59ポイント(-0.30%)
ナスダック総合指数 26,184.72ポイント -365.13ポイント(-1.38%)
フィラデルフィア半導体株指数(SOX) 前日比のみ確認 -1.42%
ラッセル2000(小型株中心) 2,859.22ポイント +28.71ポイント(+1.01%)

S&P500は4営業日ぶりの下落となりました(https://www.media-ir.com/news/?p=186646)。一方で小型株中心のラッセル2000は1%超上昇し、S&P500の業種別では8業種が上昇したと報じられています(https://www.media-ir.com/news/?p=186646)。売りが市場全体に広がったのではなく、大型のAI関連株に集中した1日だったことが、この対比から読み取れます。

アルファベットは12.64%急落、時価総額は約5000億ドル消失

アルファベットは29日の通常取引で12.64%急落し、1日で時価総額が約5000億ドル消失したと報じられています(https://biz.chosun.com/jp/jp-international/2026/10/30/F5766JKPLRDINGQIH5SEEF642E/)。ロイターも、1日の下落率として過去最大となる見通しだと伝えています(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/U2B2OOVE7ZJFFFBJ5XP2B5D4FY-2026-10-29/)。

決算そのものは、前日の朝の記事で取り上げたとおり、売上高が前年比25%増の約1276億ドルと増収でした。ただ、市場予想を下回ったうえ、AI関連のキャッシュ消費ペースが加速したことが示されたと報じられています(https://biz.chosun.com/jp/jp-international/2026/10/30/F5766JKPLRDINGQIH5SEEF642E/)。つまり29日の急落は、決算の「増収」という見出しに対する反応ではなく、「稼いだ以上にAI投資へ現金が出ていく」ことへの警戒が、通常取引の時間帯に本格化したものと見るのが自然です。

なお、29日の米国市場では、決算を発表したキャタピラーも急落したと報じられており、アルファベットだけの話に単純化しない方がよさそうです。ただ、指数の下落率の差(ダウ-0.25%、S&P500-0.30%に対しナスダック-1.38%)が示すとおり、売りの中心は明らかにハイテク・AI関連でした。

サムスンも半導体部門の利益が予想未達で5%超安

アジア市場では、29日昼にサムスン電子の2026年7〜9月期決算が発表され、半導体部門の営業利益が市場予想に届かなかったことで株価が5%超下落し、韓国株全体も急反落したと報じられています(https://s.kabutan.jp/news/n202610290609/)。

項目 内容
半導体(DS)部門の営業利益 106兆5000億ウォンで過去最高だったが、市場予想の108兆5000億ウォンを下回った
グループ全体の純利益 約75兆1360億ウォン(前年同期比約6.1倍)。市場予想との比較は調査機関により異なるため、ここでは確定値を記載
2026年の設備投資見通し 前年比約60%増の84兆4000億ウォン

サムスンの決算は、利益の水準自体は過去最高クラスでありながら、市場の期待が高すぎたために売られた例です。28日に市場予想を上回る決算と株主還元計画を示したSKハイニックス(前日の記事で取り上げた銘柄)と比べられた面もあると報じられています。AI向けメモリーの需要そのものが崩れたというより、「期待値の高さ」が株価を決めた1日だったと言えます。

引け後にはアマゾンとインテルも時間外で急落

29日の通常取引終了後には、さらに2つの米大型株の決算が時間外取引の売りを呼びました。いずれも時間外の株価は流動性が低く変動しやすいため、正式な終値ではない点に注意が必要です。

会社 2026年7〜9月期の決算ポイント 時間外の反応
アマゾン 売上高2019億ドル(市場予想2023億ドルを下回る)、米国会計基準(GAAP)の希薄化後1株利益1.89ドル(市場予想約1.96ドルを下回る)。一方、営業利益281億ドルは予想の262億ドルを上回った。クラウド部門AWSの売上高は前年比39.3%増の460億ドルだったが、設備投資は773億ドルと予想の574億ドルを大幅に上回った。第4四半期の売上高見通しは2400億〜2470億ドル、営業利益見通しは285億〜335億ドルで、いずれも中央値が市場予想を下回った 時間外で6%程度下落
インテル 売上高は前年同期比21%増の165億1300万ドル、調整後1株利益は0.52ドル。10〜12月期の売上高見通しを150億〜160億ドル、調整後1株利益を0.25ドルとし、いずれも市場予想を下回った 時間外で一時20%超急落

アマゾンの決算内容は、売上高と1株利益が市場予想を下回り、設備投資が予想を大幅に上回ったことが嫌気されたと報じられています(https://www.coindesk.com/ja/business/2026/10/29/live-updates-bitcoin-clings-to-usd80-000-as-strategy-s-cushion-thins-before-earnings)。インテルについては、AI向けサーバー需要の拡大とパソコン市場の低迷が併存する半導体業界の現状を浮き彫りにしたと報じられています(https://www.media-ir.com/news/?p=186665)。AWSが39.3%増収だったにもかかわらずアマゾンが売られた点は、アルファベットと同じ構図です。クラウドの伸びそのものではなく、「投資の回収ペース」が問われています。

30日の東京市場:日経先物は夜間で6万4100円、予想レンジは6万3500〜6万4500円

30日の東京市場については、米国市場の下落に加え、アマゾンなどの時間外株安が嫌気され、売りが先行すると想定されているとロイターが伝えています(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/H5M6EIZRT5OMVHVMRD2ITNADQY-2026-10-29/)。予想レンジは6万3500円〜6万4500円とされています(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/H5M6EIZRT5OMVHVMRD2ITNADQY-2026-10-29/)。

項目 内容
10月29日の日経平均終値 64,659.47円(前日比+705.28円、3日続伸)
30日午前6時の大阪取引所・日経225先物夜間終値 6万4100円
30日の東京市場の予想レンジ(ロイターまとめ) 6万3500円〜6万4500円
日銀金融政策決定会合 10月29〜30日に開催、結果発表は30日正午前後が通例、植田総裁の会見は15時30分からが通例
政策金利(現行) 1.25%(2026年9月会合で0.25%ポイント引き上げ)。今回は据え置きとの見方が中心
10月の東京都区部CPI(生鮮食品を除く総合) 30日午前8時30分に発表予定で、QUICK調査の予測中央値は前年比2.6%(前月は2.7%)。本記事の執筆時点では実績値は確認できていないため、ここでは予想値としてのみ記載する

売り一巡後は、日銀の結果発表や総裁会見を控えた模様眺めも見込まれると報じられています(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/H5M6EIZRT5OMVHVMRD2ITNADQY-2026-10-29/)。また30日は取引時間中に、第一三共、村田製作所、HOYA、JR東日本など96社の第2四半期決算が予定されており(https://s.kabutan.jp/news/n202610291348/)、引け後にはレーザーテックやキオクシア、三菱電機などの決算も控えています。国内の決算が、米ハイテク株安の流れをどこまで食い止められるかも見どころです。

ミラの見方

この2日間の流れを一言でまとめると、「AI需要の崩壊」ではなく「AI投資の採算への値踏みの厳格化」です。サムスンの半導体利益は過去最高、AWSは39.3%増収、インテルの売上高も21%増でした。需要が消えたのではなく、市場の期待値が高すぎた銘柄や、設備投資の膨らみが目立つ銘柄から順に売られているのです。小型株が上昇したことも、相場全体がリスク回避一色になったわけではないことを示しています。

東京市場への当てはめで注意したいのは、29日の日経平均の705円高のうち、アドバンテスト1銘柄で453円を押し上げていたことです。指数の上昇が半導体関連株に偏っていた分、30日の半導体株安は指数を押し下げやすい構造になっています。指数の下げ幅だけを見て「日本株全体が弱い」と判断するのではなく、値上がり・値下がり銘柄数の変化と、午後の日銀会合の結果をあわせて確認したいところです。

日銀会合については、結果の予想をこの記事では断定しません。注目点は、政策金利の据え置き・引き上げそのものよりも、同時に公表される展望レポートで物価見通しがどう示されるか、そして植田総裁の会見で次の利上げ時期についてどのような示唆があるかです。12月利上げ説が市場で多いと報じられているなか、会見の言葉一つで円相場と株価の反応が変わる可能性があります。朝の段階では「結果待ち」という姿勢を保ち、発表後の記事で確定値を整理するのが筋だと思います。

主な一次資料・確認先


※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※本記事の米国市場の数値は2026年10月29日(現地時間)の終値、アマゾン・インテルの株価は同日引け後の時間外取引の値で、正式な終値ではありません。日銀会合の結果や10月の東京都区部CPIの実績値は、本記事の執筆時点では未発表・未確認のため、予想値や通例の時刻としてのみ記載しています。発表後に内容が変わる場合があります。

※出典:日本インタビュ新聞「米国株式市場 ナスダック365ポイント安、主要3指数反落――AI関連株に売り、中小型株は堅調」(2026年10月29日)、朝鮮日報日本語版「AI投資懸念再燃で米株3指数下落」(2026年10月30日)、ロイター「米国株式市場・序盤=ナスダック1.6%安、AIコスト懸念再燃 アルファベット13%安」(2026年10月29日)、ロイター「今日の株式見通し=売り先行、米アマゾンなどの時間外株安を嫌気 一巡後は日銀待ち」(2026年10月29日)、日本インタビュ新聞「米国株・半導体 インテル時間外で20%超急落、10〜12月期見通しが予想下回る」(2026年10月29日)、CoinDesk日本語版「ビットコインが8万ドルを下回る、テクノロジー企業の業績低調によりナスダックはさらなる下落へ」(2026年10月29日)、株探「アジア株 韓国急反落 サムスン5%超安、半導体部門が過去最高も予想下回る」(2026年10月29日)、日本経済新聞「10月都区部消費者物価、2.6%上昇・QUICK調査」(2026年10月23日)などをもとに作成しました(2026年10月30日朝時点)。

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