アドバンテストが今期2度目の上方修正、最終利益7,415億円へ|AIテスター需要で過去最高益をさらに上乗せ

こんにちは、ミラです。

10月28日大引け後の15時30分、アドバンテスト(6857)が2027年3月期第2四半期(2026年4〜9月)決算を発表しました。AI向け半導体のテスト需要の強さを背景に、上期の最終利益は前年同期の2.2倍に急拡大し、通期予想も今期2度目の上方修正となりました。発表が大引け後のため、東証市場での反応は29日の取引から出ますが、決算発表後のPTS(私設取引システム)では株価が上昇し、28日午後4時過ぎには36,900円と東証終値(34,930円)を約5.6%上回りました(株探の報道値。その時点の価格であり、現在値ではありません)。まずは確定した決算の数字から整理します。

28日の市況(大引け確定値、決算発表前の値)

指標 終値 前日比
日経平均株価 63,954.19円 +685.82円(+1.08%)
TOPIX 3,991.71 -5.66ポイント(-0.14%)

28日の東京市場は、米半導体株高とSKハイニックスの好決算を受けた買いが半導体関連に入り、日経平均は続伸して63,954.19円で引けました(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL285BK0Y6A021C2000000/)。一方でTOPIXは小幅に下落し、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回るなど、指数の中身は半導体株に偏った一日でした(https://fu.minkabu.jp/news/725222)。この終値は、アドバンテストの決算発表(15時30分)より前の取引の結果であり、決算の内容はまだ株価に反映されていない点に注意が必要です。

アドバンテストの2026年4〜9月期決算(国際会計基準)

項目 2026年4〜9月 前年同期比
売上高 8,452億円 +60.5%
最終利益 3,680億円 2.2倍(前年同期比+116.8%に相当)

直近3カ月(2026年7〜9月)だけを見ても、最終利益は前年同期比2.4倍の1,933億円に急拡大し、売上営業利益率は前年同期の41.3%から55.9%へ大幅に上昇しました(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/c67db325a03a96cb3ffd70275134c78a6307d7c5)。会社側は、AI関連の需要拡大でテスターに対する顧客の積極的な設備投資が続いていることを上方修正の背景として説明しています(https://news.livedoor.com/article/detail/32676910/)。

通期予想の上方修正(今期2度目)と株主還元

項目 修正前 修正後 前期比
売上高 1兆7,140億円 1兆8,630億円 +65.1%
最終利益 6,600億円 7,415億円 +97.5%

最終利益の上方修正幅は12.3%で、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せする形です(https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/c67db325a03a96cb3ffd70275134c78a6307d7c5)。SoCテストシステムの売上高が想定を上回る見込みのほか、メモリーテストシステムも堅調に拡大するとしています(https://news.livedoor.com/article/detail/32676910/)。

還元・配当の内容 内容
自社株買い 上限1,100万株(発行済み株式総数の1.5%)、総額2,800億円を上限とし、2026年10月29日から2027年3月24日までに実施
中間配当 49円(前期の中間配当は29円)。従来未定としていた中間配当を49円実施とし、期末配当予想は引き続き未定
想定為替レート 1ドル=155円、1ユーロ=177円に修正(7月時点は1ドル=152円、1ユーロ=174円)

生産能力の増強もさらに拡大する方針で、旺盛な需要への対応を強めています(https://news.livedoor.com/article/detail/32676910/)。

同日引け後に発表された日立・NECの決算も上方修正

28日引け後には、日立製作所とNECも決算を発表し、いずれも通期予想を上方修正しました。日立は2027年3月期の連結純利益予想を200億円上積みして9,200億円へ引き上げました。半導体の製造関連装置や配電用変圧器の販売などが上振れたとしています(https://www.newsweekjapan.jp/articles/-/338317)。中間期(2026年4〜9月)の連結純利益は、空調事業の合弁会社を昨年売却した影響で前年同期比11.9%減の4,166億円でした。

NECは、2026年度第2四半期(中間期)の売上収益が1兆7,539億円(前年度比+11.7%)、Non-GAAP営業利益が1,883億円(同+608億円)となり、通期のNon-GAAP営業利益予想を従来の4,300億円から4,600億円へ上方修正しました(https://bizzine.jp/news/detail/13754)。ITサービスと社会インフラの両事業がけん引したとしています。

ミラの見方

今回のアドバンテストの決算で一番大事なのは、利益の大きさそのものよりも「2度目の上方修正」という事実だと思います。7月に続いて10月にも予想を引き上げたということは、AI向けテスターの需要が会社側の想定を繰り返し上回っていることを示しています。28日午前に取り上げたSKハイニックスの決算がメモリの需給ひっ迫を示したのに対し、今回は半導体の検査・テスト工程でもAI関連需要の強さが確認された形です。メモリとテスト、工程の違う2カ所から同じ「AI需要の強さ」が裏付けられたことは、28日の決算シーズンの流れとして押さえておきたいポイントです。

ただし、注意点もあります。27日の取引ではアドバンテスト株は大きく上げており、好決算への期待が事前にかなり織り込まれていた可能性があります。実際、決算発表後のPTSでは株価が上昇しており、第一反応は好感という形になりました。29日の東証市場でこの反応が持続するかは、決算の良し悪しだけでなく、市場の期待とのギャップでも決まります。また、売上営業利益率55.9%という水準は、価格や製品構成の変化、研究開発費の増加などで変動しうるものです。数字の強さだけを見て「まだ上がる」と決めつけるのではなく、29日の反応と、次の四半期でこの利益率が維持されるかどうかを分けて見ていきたいところです。

29日に確認したいポイント

予定 内容
29日の東京市場 アドバンテスト、日立、NECの決算を受けた株価の反応(発表は28日大引け後のため、29日が東証市場での最初の反応。アドバンテストは28日のPTSで上昇済み)
29日未明(日本時間) 米FOMCの結果発表を予定
29日早朝(日本時間) マイクロソフト、アルファベットの2026年7〜9月期決算発表を予定

※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※本記事のアドバンテストの決算数値は2026年10月28日大引け後に発表された2027年3月期第2四半期(2026年4〜9月)決算、市場データは同日大引けの確定値です。28日の終値は決算発表前の取引の結果であり、決算の内容は反映されていません。29日以降の予定は発表前の予定であり、変更される場合があります。

※出典:株探ニュース(Yahoo!ファイナンス経由、2026年10月28日15時31分配信)https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/c67db325a03a96cb3ffd70275134c78a6307d7c5 、ロイター(ライブドアニュース経由、2026年10月28日)https://news.livedoor.com/article/detail/32676910/ 、日経QUICKニュース(日本経済新聞、2026年10月28日)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL285BK0Y6A021C2000000/ 、株探ニュース(みんかぶ経由、2026年10月28日)https://fu.minkabu.jp/news/725222 、ロイター(ニューズウィーク日本版経由、2026年10月28日)https://www.newsweekjapan.jp/articles/-/338317 、Biz/Zine(2026年10月28日)https://bizzine.jp/news/detail/13754 をもとに作成しました(2026年10月28日時点)。

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