こんにちは、ミラです。
任天堂(7974)は11月5日(木)、2027年3月期の第2四半期(中間期)決算を発表しました。10月30日に出したプレビュー記事(706)で挙げた3つの焦点——Switch 2の販売台数、通期計画の修正の有無、上期の営業利益と一時的要因——に沿って、実際の数字を整理します。
きょうの要点
- 上期の営業利益は2,165億円(前年同期比49.1%増)、売上高は9,660億円(同12.1%減)でした
- Switch 2の上期販売は649万台で、通期計画1,650万台に対する進捗率は39.3%です
- 通期計画は売上・利益・販売台数とも据え置きで、修正はありませんでした
上期の実績と通期計画の進捗
上期(2026年4〜9月)の連結業績は次のとおりです。
| 項目 | 上期実績 | 前年同期比 | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,660億円 | 12.1%減 | 2兆500億円 | 47.1% |
| 営業利益 | 2,165億円 | 49.1%増 | 3,700億円 | 58.5% |
| 経常利益 | 3,006億円 | 27.4%増 | 4,300億円 | 69.9% |
| 中間純利益 | 2,209億円 | 11.0%増 | 3,100億円 | 71.3% |
| Switch 2 ハード | 649万台 | 37.4%減 | 1,650万台 | 39.3% |
| Switch 2 ソフト | 2,449万本 | 18.8%増 | 6,000万本 | — |
出典:ファミ通.com(任天堂決算、2026年11月5日)、GameBusiness.jp(任天堂決算、2026年11月5日)
売上高は減りましたが、営業利益は大幅な増益です。利益の進捗率が売上高より高いのは、ソフトやデジタルの比率が上がったためです。デジタル売上高は2,496億円(前年同期比60.5%増)でした。
利益を押し上げた2つの要因
増益の中身には、割り引いて見る材料が2つあります。
1つ目は、米国の関税還付です。第1四半期に、IEEPA関税の還付として約3億米ドルが売上原価から減額されていました。上期の営業利益の増加額は約713億円で、この還付が増益を大きく押し上げています。ただし、還付の円換算額は個別に明示されていないため、増加額のうち還付が正確に何割を占めるかは分かりません。
2つ目は、映画関連のIP収入です。IP関連収入等は627億円(前年同期比87.9%増)で、『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』に関連する映像コンテンツ収入の増加が寄与しました。
第2四半期だけを見ると減益
上期全体では大幅増益ですが、第2四半期(7〜9月)だけを切り出すと、様子は変わります。
- 第2四半期の営業利益は、上期2,165億円から第1四半期の1,426億円を引いた739億円で、前年同期比16.3%減でした
- Switch 2の第2四半期の販売台数は、上期649万台から第1四半期の382万台を引いた267万台で、前年同期比41%減でした
第1四半期の数字は、プレビュー記事(706)で整理した第1四半期の実績(売上高5,178億円、営業利益1,426億円、Switch 2は382万台)を使っています。
ハードの台数が前年同期を下回ったのは、発売直後の需要が大きかった前年同期との比較でもあります。9月1日には米国と欧州で本体価格が引き上げられており、第2四半期は値上げを含む最初の四半期でした。
ソフトは好調、累計も積み上がる
ソフトの販売は、ハードとは対照的に好調でした。
- Switch 2向けソフトの上期販売は2,449万本(前年同期比18.8%増)、累計は7,321万本です
- 旧型Switch向けソフトの上期販売は6,573万本(同6.8%増)、累計は15億9,387万本です
- Switch 2の累計ハード販売は2,635万台、旧型Switchの累計は1億5,720万台です
出典:GameBusiness.jp(任天堂決算、2026年11月5日)
主なタイトルの販売本数は次のとおりです。
- 『スプラトゥーン レイダース』(Switch 2、7月発売):242万本
- 『ファイアーエムブレム 万紫千紅』(Switch 2):134万本
- 『Star Fox』(Switch 2):117万本
- 『トモダチコレクション わくわく生活』(Switch、4月発売):881万本
- 『リズム天国 ミラクルスターズ』(Switch、7月発売):289万本
通期計画は据え置き、市場の期待とのズレに注意
通期計画は、5月8日に公表した数値から変更がありませんでした。
- 売上高2兆500億円、営業利益3,700億円、最終利益3,100億円
- Switch 2のハード販売は1,650万台、ソフト販売は6,000万本
出典:GameBusiness.jp(任天堂決算、2026年11月5日)
プレビュー記事で整理したように、アナリスト予想の平均は会社計画を上回っています。通期の営業利益コンセンサスは4,434億円で、会社計画の3,700億円を約2割上回る水準でした。
中間純利益2,209億円は、アナリスト予想の平均(Visible Alpha集計の2,246億円)をやや下回りました。増益の見出しと、据え置きの計画、コンセンサスとのズレは、分けて見る必要があります。
出典:ウォール・ストリート・ジャーナル(任天堂決算、2026年11月5日)
まとめ
プレビュー記事の3つの焦点への答えは、次のとおりです。
1. Switch 2の上期販売は649万台で、通期計画1,650万台に対する進捗率は39.3%です。下期は年末商戦と新作タイトルに寄る例年の形です。
2. 通期計画の修正はありませんでした。売上・利益・販売台数とも据え置きです。
3. 上期の営業利益は2,165億円(49.1%増)でした。ただし第1四半期の関税還付という一時的要因が含まれており、第2四半期だけでは営業利益は前年同期比16.3%減でした。
決算の受け止めは、翌日の株価と市場の反応を見てから判断するのがよさそうです。
※この記事は2026年11月5日発表の任天堂の決算短信(2027年3月期 第2四半期)に基づくもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

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