日経平均は1110円安で4日続落、5カ月半ぶり安値|トヨタは決算で16.7%高、ソニーも通期上方修正

こんにちは、ミラです。

11月5日の東京市場は、日経平均とTOPIXが反対方向に動く珍しい1日になりました。午前中に続き、午後も半導体・AI関連の値がさ株に売りが集中し、日経平均は1110円安で4日続落しました。一方で、トヨタ自動車が中間決算を受けて16.68%高と急伸するなど幅広い銘柄が買われ、TOPIXは4営業日ぶりに反発しました。

きょうの要点

– 日経平均は大引けで1110円73銭安の6万1077円90銭となり、4日続落した。終値は5月20日以来およそ5カ月半ぶりの安値水準。

– 一方のTOPIXは45.01ポイント高の3940.39で4営業日ぶりに反発し、東証プライムでは値上がり銘柄が7割を超えた。

– トヨタは中間決算で3年ぶりの営業増益と通期の上方修正、自社株買いの拡大を発表し、株価は16.68%高の3533円で引けた。ソニーも引け後に第2四半期の営業利益45%増と通期予想の上方修正を発表した。

大引けの数字:日経平均は1.79%安、TOPIXは1.16%高

指標 大引け(11月5日) 前営業日比
日経平均株価 61077円90銭 -1110円73銭(-1.79%)
TOPIX 3940.39ポイント +45.01ポイント(+1.16%)
JPXプライム150指数 1642.24 +9.93ポイント(+0.61%)
東証プライムの値上がり銘柄数 1130銘柄(72%) —
東証プライムの値下がり銘柄数 410銘柄(26%) —
東証プライムの変わらず銘柄数 12銘柄 —
東証プライムの売買代金 11兆7850億円 —

大引けの数字は、日本経済新聞とロイター、ヤフーファイナンスのウェルスアドバイザー記事で一致しています(出典:日本経済新聞)(出典:ロイター)(出典:ウェルスアドバイザー)。値上がり・値下がり銘柄数は、ロイターとウェルスアドバイザーの大引け記事で同じ数字が確認できます。

前日の終値は6万2188円63銭でした。日本経済新聞によると、5日の終値は5月20日(5万9804円41銭)以来およそ5カ月半ぶりの安値水準です。東証プライムの売買代金は11兆7850億円で、連日で10兆円を超えました。為替は1ドル=158円近辺でもみ合いました。

業種別では、輸送用機器、不動産、ゴム製品などが上昇した一方、非鉄金属、鉱業、海運業などが下落しました。上昇・下落した業種の数は、ロイターとウェルスアドバイザーの記事で数字が食い違うため、ここでは件数を書きません。

1日の流れ:寄り付きは反発も、午後は下げ幅拡大

時点 日経平均 前営業日比
寄り付き 62384円73銭 +196円10銭
前引け 61913円51銭 -275円12銭
午後の安値(14時59分) 60786円19銭 -1402円44銭
大引け 61077円90銭 -1110円73銭

前日の米株式市場では主要3指数がそろって上昇しましたが、半導体株指数(SOX指数)は下落しました。5日の日経平均は反発して始まりましたが、米半導体株安を受けて国内の半導体・AI関連の値がさ株に売りが膨らみ、間もなく下落に転じました。

前場は一時800円超安まで下げた後、内需関連や自動車株などへの買いを支えに下げ幅を縮小しました。後場は半導体関連株への売りが続き、14時には1000円超安と再び下げ幅を拡大しました。引けにかけて一時6万1000円を割り込みましたが、終盤は売られ過ぎ感から下げ幅を縮めて取引を終えました。

売りの中心:アドバンテスト1銘柄で約1097円押し下げ

銘柄 終値 前日比 日経平均への寄与度(大引け)
アドバンテスト(6857) 29485円 -5085円 -1097.07円
東京エレクトロン(8035) 8753円 -910円 -460.15円
ソフトバンクグループ(9984) 3980円 -289円 -233.82円
イビデン(4062) 6726円 -1311円 -176.78円

寄与度の数字は、フィスコの日経平均寄与度ランキング(大引け)で確認できます(出典:47NEWS(フィスコ))。アドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄だけで、日経平均を約1557円分押し下げました。

日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり161銘柄、値下がり64銘柄、変わらず0銘柄でした。日経平均が大幅安になった一方で、値上がり銘柄の方が多かった点がこの日の特徴です。値上がり寄与の上位は、ファーストリテイリング(+295.30円)、コナミグループ(+96.41円)、トヨタ(+85.12円)でした。

トヨタ:中間決算は3年ぶり増益、通期を上方修正・自社株買い拡大

トヨタ自動車(7203)の株価(終値)の推移。2026年10月6日から11月5日まで。11月5日の決算発表を受けて3,533円まで急上昇した

出典:Finnhub・stockanalysis.comの時系列データ、2026年10月6日〜11月5日の日次終値、単位:円(11月3日は文化の日で休場のためデータなし)

トヨタ自動車は11月5日13時55分、2026年9月中間連結決算(国際会計基準)と2027年3月期の業績予想の修正を発表しました(出典:朝日新聞)(出典:時事通信)。

項目 内容
中間決算(2026年4〜9月)の営業収益 26兆9624億円、前年同期比9.5%増(過去最高)
中間決算の営業利益 2兆1911億円、同9.2%増(3年ぶりの増益)
中間決算の純利益 2兆2364億円、同26.1%増
通期(2027年3月期)の営業利益予想 3兆9000億円、従来予想3兆4000億円から上方修正(減益予想から一転して増益見通し)
通期の純利益予想 3兆5700億円、従来予想3兆2500億円から上方修正
通期の営業収益予想 53兆5000億円、従来予想54兆円から下方修正
自社株買いの上限 1兆円から1兆3000億円に拡大(6億1000万株、発行済み株式の5.18%)

自社株買いの拡大にあわせて、1株2725円で約3000億円の自己株の公開買付け(TOB)も決めました(出典:ロイター)。買付け期間は11月6日から12月7日までで、応募の意向を示しているのは損保3グループです。TOBで取得した株式は四半期末に消却する予定です。

このTOBは、損保グループが保有する株式を買い取るもので、買収を目的としたTOBとは性格が異なります。価格の2725円も、前日終値の3028円を下回る水準に設定されています。株価の急騰をTOB価格へのサヤ寄せと読むのは、ここでは当てはまりません。

発表を受けて、トヨタの株価は後場一段高となりました。終値は前日比505円高の3533円(+16.68%)で、この日の高値で引けました。出来高は1億523万9100株でした。日経平均へのプラス寄与は85.12円で、値上がり寄与の3番目でした。ホンダやスズキなど自動車株にも買いが広がりました。

ソニー:引け後に第2四半期は営業利益45%増、通期予想を上方修正

ソニーグループは11月5日の大引け後、2026年7〜9月期の第2四半期決算と2027年3月期の通期予想の上方修正を発表しました(出典:ロイター)(出典:モーニングスター(ダウ・ジョーンズ))。

項目 内容
第2四半期(2026年7〜9月)の売上高 3兆4294億円、前年同期比10%増
第2四半期の営業利益 6223億円、同45%増(LSEG集計の市場予想5050億円を上回る)
第2四半期の純利益 4496億円、同44%増
通期(2027年3月期)の純利益予想 1兆3300億円、従来予想1兆2100億円から上方修正(前期比29%増)
通期の売上高予想 13兆円、同4.2%増
通期の営業利益予想 1兆8700億円
PS5の販売台数(第2四半期) 260万台、前年同期の400万台から減少

けん引したのはゲームと映画事業で、映画「スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ」のヒットが寄与したとロイターは伝えています。ソニーグループの株価は決算発表前のこの日、7%高の4211円(前日比278円高)で引けました。

ゲーム事業は11月19日発売予定の「グランド・セフト・オートVI」の恩恵が期待される一方、AIブームによるメモリ価格の上昇が課題になるとロイターは伝えています。

ミラの見方

この1日を一言でまとめると、「指数は下げたのに、市場全体は上がった」というねじれの日でした。日経平均の下げ幅1110円73銭のうち、アドバンテスト1銘柄だけで約1097円分を占めています。日経平均は株価平均型の指数で、値がさ株の影響を大きく受けます。値下がり銘柄が64銘柄にとどまり、値上がりが161銘柄あったこととあわせて読むと、この日の日経平均の大幅安は、市場全体の下げというより、ごく一部の値がさ株の売りによるものだったと分かります。

昼の記事でも触れたねじれは、大引けまで解消されませんでした。むしろTOPIXは前引けの59.91ポイント高から45.01ポイント高へ伸びを縮めた一方、日経平均は前引けの275円安から1110円安へ下げ幅を広げました。半導体株への売りが午後も続いたことが、2つの指数の差をさらに広げた形です。

資金の行き先も見えました。トヨタは決算と株主還元の発表で16.68%高となり、自動車株に買いが広がりました。ソニーも決算発表前に7%高と買われました。AI・半導体への警戒が強い一方で、業績の良い大型株には資金が向かっています。

ただ、半導体株の売りが米中間選挙を受けたAI規制への警戒によるものか、短期的な調整かは、まだ判断できません。米半導体株指数の動きと、6日のKDDIの決算など、決算発表の続きを確認したいと思います。

あすの注目:KDDIの決算

あす11月6日は、KDDIの決算発表が予定されています。トヨタ、ソニーに続いて大型株の決算がどう評価されるか、また半導体株の売りが続くかどうかを確認したいと思います。


※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※本記事の株価・指数は2026年11月5日の値で、終値と明記したもの以外は、その時点の値です。引け後の決算数値は、各社の発表をもとにした報道によります。業種別の上昇・下落した業種数は、報道間で数字が食い違うため記載していません。

※出典:日本経済新聞「東証大引け 日経平均は4日続落 終値6万1077円 5カ月半ぶり安値」(2026年11月5日)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL0552T0V01C26A1000000/ 、ロイター「東京株式市場・大引け=4日続落、AI関連株売り継続 TOPIXしっかり」(2026年11月5日)https://www.reuters.com/jp/markets/japan/D2OSWMLSBZICHEOKYT5J23JWZA-2026-11-05/ 、ウェルスアドバイザー「日経平均は1110円安と大幅に4日続落、取引終了にかけ下げ幅縮小=5日大引け」(Yahoo!ファイナンス、2026年11月5日)https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/bbe2877c174250725946356c42860fbdda175b01 、47NEWS(フィスコ)「日経平均寄与度ランキング(大引け)~日経平均は大幅に4日続落、アドバンテストや東エレクが2銘柄で約1557円分押し下げ」(2026年11月5日)https://www.47news.jp/15188016.html 、朝日新聞「トヨタの中間決算、3年ぶり営業増益 3月期の利益見通しは上方修正」(2026年11月5日)https://www.asahi.com/articles/ASVC43GV9VC4ULFA01QM.html?iref=ogimage_rek 、時事通信「トヨタ、今期純利益予想を上方修正 3兆5700億円、売上高は下方修正」(2026年11月5日)https://www.jiji.com/jc/article?k=2026110500644&g=eco 、ロイター「トヨタ、自社株買い上限を1.3兆円に引き上げ 従来1兆円」(2026年11月5日)https://www.reuters.com/jp/economy/77QP4T7PYFMYZDWWCCFLAGGSPI-2026-11-05/ 、ロイター「Sony Q2 profit jumps on 'Spider-Man' and PlayStation boost」(2026年11月5日、チャンネルニュースアジア経由)https://www.channelnewsasia.com/business/sony-posts-45-q2-profit-rise-movies-games-boost-6526721 、モーニングスター(ダウ・ジョーンズ)「Sony Boosts Guidance as Profit Jumps on 'Spider-Man' Hit, Game Strength」(2026年11月5日)https://www.morningstar.com/news/dow-jones/202611053308/sony-boosts-guidance-as-profit-jumps-on-spider-man-hit-game-strength 、dpa「Sony hebt Gewinnausblick erneut an – Spiderman-Film und Playstation」(2026年11月5日)https://www.ad-hoc-news.de/boerse/corporate-news/sony-hebt-gewinnausblick-erneut-an-spiderman-film-und-playstation/70461923 、Finnhub・stockanalysis.com「Toyota Motor Corporation (TYO:7203) Historical Stock Price Data」https://stockanalysis.com/quote/tyo/7203/history/ をもとに作成しました(2026年11月5日夕方時点)。

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