株の利益で高齢者の医療費が上がる?2029年から金融所得を反映、NISAの配当金は対象外!

こんにちは。今回は「金融所得を高齢者医療に反映、NISAは対象外」というニュースを見て、少し気になったので調べてみました。株式の配当金や売却益によって、75歳以上の人の医療保険料や医療費の窓口負担割合が変わる制度です。将来のFIREを目指して資産形成している立場としても、見逃せない話題だと感じました。

2029年8月から金融所得の反映が始まる予定

厚生労働省は2026年10月16日の医療保険部会で、後期高齢者医療制度に金融所得を公平に反映するスケジュールを示しました。2029年1月に金融機関等による法定調書のオンライン提出を義務化し、2029年8月から2028年分の所得を反映、2030年8月から月単位の情報も含めて全面的に反映する予定です。

現行制度では、源泉徴収ありの特定口座で確定申告しなかった金融所得は、基本的に医療保険料等の算定に反映されません。一方、申告した場合は反映される場合があります。今回の変更は、申告の有無で生じる差を解消する狙いです。同じ利益があっても扱いが違うのは公平性の観点で課題なのでしょう。ただ、投資家としては取り崩し方を考える必要がありそうです。

株式を売却した年の負担が変わる?

例えば、購入時300万円だった投資信託を500万円で売却したとします。利益は200万円です。制度の対象となり得るのは、基本的に500万円の売却代金全体ではなく、この利益部分です。

項目 金額
購入金額 300万円
売却金額 500万円
売却益 200万円

後期高齢者医療制度に加入する75歳以上の人が、課税口座でこの利益を確定すると、医療保険料や窓口負担の判定に影響する可能性があります。また、一度に売るか、複数年に分けて売るかでも、年ごとの所得は変わります。ただし、分割すれば必ず有利になるわけではありません。年金収入、世帯状況、損益通算などに応じて結果は変わります。

NISAの売却益は対象外

ここで気になるのがNISAの扱いです。今回の制度では、NISA口座で生じる非課税の配当や譲渡益は反映対象に含まれません。たとえばNISAの投資信託を売却して利益が出ても、その非課税利益は今回の医療保険料の算定対象外です。

資産形成の出口まで考えると、NISAを利用するメリットを改めて感じますね。もちろん年間投資枠や生涯の非課税保有限度額があるので、すべての投資資産をNISAに移せるわけではありません。

NISAで受け取る配当金も対象外になる?

はい。NISAで非課税になる配当金や分配金も今回の金融所得反映から除かれます。たとえばNISA口座で1,200万円分の高配当株を保有し、年4%の配当が出たと仮定すると年間48万円。これがNISAで非課税となる配当なら、今回の後期高齢者医療への反映対象にもなりません。

一方、課税口座で受け取る配当については、申告していなくても反映対象になり得ます。同じ配当額でも口座によって扱いが異なるのです。ただし、配当利回りは保証されず、減配や株価下落のリスクもあります。高配当株が必ず有利という話ではありません。

注意!NISAの配当金は受取方式を確認したい

ここは意外と見落としやすい点です。NISA口座で保有する国内上場株式やETF・REITの配当金・分配金を非課税にするには、証券会社の口座で受け取る「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。

銀行口座への直接振込や配当金領収証方式など、ほかの方式で受け取ると、NISAで買った株式であってもその配当が課税されます。その場合、今回の医療制度でも単純に「NISAだから対象外」とは考えられません。国内上場株式やETFで配当を受け取っている方は、一度設定を確認しておくとよさそうですね。

なお、一般的な株式投資信託の分配金は、この株式数比例配分方式を選択しなくてもNISAの非課税対象になります。また、外国株などには現地での課税が残る場合があります。

今回の対象は75歳以上

今回の制度変更の対象は後期高齢者医療制度の加入者、原則75歳以上の人です。40代や50代でFIREする人の医療負担が、この変更だけですぐ変わるわけではありません。将来的な対象拡大が決まったわけでもないので、その点は分けて考えたいところです。

資産形成は増やすだけでは終わらない

今回のニュースを見て改めて感じたのは、資産形成には出口戦略も必要だということです。これまではS&P500などを積み立て、できるだけ資産を増やすことを考えてきました。そしてある程度資産ができたら、働く時間を少しずつ減らしたいと思っています。

しかし、実際に取り崩す段階では税金だけでなく社会保険料などの制度も関係します。課税口座の金融所得とNISAの非課税所得では、老後の負担に違いが出る可能性があります。どれだけ増やすかだけでなく、どの口座で保有し、どう取り崩すかも重要になりそうですね。

今後もNISAを中心に資産形成を続けたい

申告の有無による医療負担の差をなくす目的は理解できます。一方で、長年投資を続けてきた人にとって、利益を確定するタイミングが医療保険料に影響するという点は気になります。

私自身は今後もNISAを活用しながら、S&P500を中心とする長期投資を続けていくつもりです。将来、配当金を受け取りながら生活する方法も面白そうですが、銘柄選びや減配リスクも考える必要があります。制度が実際に始まるまでにはまだ時間がありますので、引き続き動向を確認していきたいと思います。

参考情報

※2026年10月26日時点の情報をもとに作成。制度の具体的な運用やスケジュールは今後変更される可能性があります。本記事は個人の投資記録・感想であり、個別の税務・社会保険料判断や金融商品の売買を推奨するものではありません。

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