FOMCは金利据え置き、米国株は3日続伸|マイクロソフト好決算とアルファベット時間外急落でAI投資の採算に明暗

こんにちは、ミラです。

10月28日の米国市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利の据え置きを決めたことを受けて小幅に続伸しました。ただ、引け後に発表された米大型テック2社の決算は明暗がはっきり分かれ、マイクロソフトが買われる一方、アルファベットは時間外取引で急落しました。29日の東京市場は、この強弱材料が入り混じるなかでのスタートになりそうです。まずは確定した数字から整理します。

28日の米国市場(現地時間の終値)

指標 終値 前日比
NYダウ平均 52,475.10ドル +97.53ドル(+0.19%)
S&P500 7,743.98 +21.38ポイント(+0.28%)
ナスダック総合指数 26,549.85 +72.04ポイント(+0.27%)

3指数とも3日続伸となりました(https://www.byteseu.com/2481491/)。上げ幅はそろって0.2〜0.3%程度と小幅で、FOMCの結果がおおむね予想通りだったことを映した動きです(https://www.fool.com/coverage/stock-market-today/2026/10/28/stock-market-today-oct-28-markets-edge-higher-as-fed-holds-rates-steady/)。個別では、投資家向け説明会で新たな財務目標を示したオラクルが11%上昇したほか、AIインフラ需要への強気見通しを示したバーティブが17%近く上昇しました(https://www.fool.com/coverage/stock-market-today/2026/10/28/stock-market-today-oct-28-markets-edge-higher-as-fed-holds-rates-steady/)。米10年債利回りは5.02%と5%台で推移しています(https://www.fool.com/coverage/stock-market-today/2026/10/28/stock-market-today-oct-28-markets-edge-higher-as-fed-holds-rates-steady/)。

FOMCは金利据え置き、2人が利上げを主張して反対

米連邦準備理事会(FRB)は27〜28日に開いたFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を3.75〜4.00%に据え置くと決定しました(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/EMPJN4Q2PFOSVKBTD6646Z2WCY-2026-10-28/)。決定は10対2で、クック理事とクリーブランド地区連銀のハマック総裁が0.25%ポイントの利上げを主張して反対票を投じました(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/EMPJN4Q2PFOSVKBTD6646Z2WCY-2026-10-28/)。据え置きは市場で広く予想されており、会合前はCMEのFedWatchで約93%が据え置きを織り込んでいたと報じられています(https://www.byteseu.com/2481491/)。

声明では、経済活動について「強いペースで拡大している」と判断し、前回の「堅調」から判断を引き上げました。一方でインフレは「なお高水準」と指摘し、追加情報を踏まえて2%の目標への回帰に適した政策スタンスを判断する姿勢を示しました(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/EMPJN4Q2PFOSVKBTD6646Z2WCY-2026-10-28/)。FRBは前回9月の会合で0.25%ポイントの利上げに動いており、約3年ぶりの金融引き締めでした(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/EMPJN4Q2PFOSVKBTD6646Z2WCY-2026-10-28/)。今回の据え置きは、9月の利上げの効果を見極める一服という位置づけで、利上げ路線そのものの終了を示したものではありません。FRBの公式声明では、今後の政策判断は追加の経済情報を踏まえて行うと明記されています。

引け後の決算は明暗くっきり

取引終了後に発表された2社の2026年7〜9月期決算は、クラウドの伸びという共通点がありながら、市場の受け止めが正反対でした。

会社 売上高 利益 クラウド 時間外の反応
マイクロソフト(2027年6月期第1四半期) 922億7,900万ドル(前年同期比+19%) 純利益366億2,900万ドル(同+32%) Azure +48% +4%程度の上昇
アルファベット(2026年7〜9月期) 1,276億ドル(同+25%) 純利益261億7,000万ドル(同約25%減) グーグル・クラウド307億ドル(同+103%) 一時8〜9%の下落

マイクロソフトは、売上高が前年同期比19%増の922億7,900万ドル、純利益が32%増の366億2,900万ドルとなり、クラウド基盤「Azure」の売上高が48%伸びました(https://news.jp/i/1488310618376078310)。調整後1株利益は4.89ドル(米国会計基準ベースでは4.92ドル)で、市場予想の4.70ドルを上回り、時間外取引では4%程度上昇したと報じられています(https://www.zacks.com/stock/news/3017791/notes-on-fomc-decision-and-earnings-after-the-close)。なお、純利益の増加にはオープンAI関連投資の評価損益による前年同期との差も影響しており、その影響を除いた調整後の純利益の増加率は18%だったと報じられています(https://www.media-ir.com/news/?p=186511)。

一方のアルファベットは、売上高が前年同期比25%増の1,276億ドル、営業利益が30%増、グーグル・クラウド事業が103%増の307億ドルと急成長したにもかかわらず、普通株主に帰属する純利益は約25%減の261億7,000万ドルとなりました(https://www.media-ir.com/news/?p=186511)。保有する株式投資の評価損87億ドルを計上し、税引き後で純利益を約67億ドル押し下げたと報じられています(https://www.media-ir.com/news/?p=186511)。さらに、AI向けデータセンターなどへの設備投資が7〜9月期に513億5,500万ドルに達し、営業活動によるキャッシュフロー422億9,000万ドルを差し引いたフリーキャッシュフローは90億6,500万ドルの赤字となりました(https://www.media-ir.com/news/?p=186511)。決算発表後の時間外取引では、発表直後に7.5%下落し(https://www.zacks.com/stock/news/3017791/notes-on-fomc-decision-and-earnings-after-the-close)、一時8〜9%の下落まで売られたと報じられています(https://www.media-ir.com/news/?p=186511)。

ミラの見方

今回の決算の対比が教えてくれるのは、「クラウドが伸びている」だけではもう買われない、ということです。マイクロソフトはAzureが48%増収となり、全社の営業利益も増加しました。一方、アルファベットもクラウド事業の営業利益は増加しましたが、巨額の設備投資によって四半期のフリーキャッシュフローは赤字でした。なお、株式評価損による純利益の減少は、設備投資に伴う現金流出とは別の要因です。AI投資の採算を測る物差しが、売上高の伸び率から「投資を回収できているか」へ移っているように見えます。

FOMCについても、据え置きそのものより「2人の反対票」が持つ意味が大きいと思います。インフレがなお高水準ななか、利上げを主張する声が委員会の中に残っている以上、12月の追加利上げの可能性は消えていません。金利が5%台の米10年債利回りとあわせて考えると、ハイテク株のバリュエーションには引き続き金利の重しがかかりやすい環境です。

29日の東京市場で確認したいポイント

予定・材料 内容
29日の東京市場 日経平均はしっかりの展開が予想され、予想レンジは63,000〜64,500円と報じられている
28日の日経平均終値 63,954.19円(前日比+685.82円)
29日夜(米国時間)の決算 アマゾンの2026年7〜9月期決算が予定されている
30日 日銀金融政策決定会合の結果発表を予定

29日の東京市場については、米FOMCは無難に通過した一方、米大型テックの決算では強弱材料が混在しており消化が難しいとの見方があるほか、国内の半導体株の決算など好材料を受けてAI・半導体株に買いが入ると予想されています(https://www.reuters.com/jp/markets/japan/UJOMU4O2S5OJJH6PZDMDG77NXQ-2026-10-28/)。29日朝のドル・円は、ニューヨーク時間に158円台前半まで上昇した後、157円台後半へ押し戻されたとのまとめがあります(https://fxblog.co.jp/today/66292/)。円安水準が続くなか、輸出株には追い風ですが、アルファベットの時間外急落を受けた米株先物の軟調さが半導体株の上値を抑える場面もありそうです。まずは寄り付きで、買いが半導体株全体に広がるのか、マイクロソフト型の「利益がついてくる銘柄」に絞られるのかを見ていきたいところです。


※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※本記事の米国市場の数値は2026年10月28日(現地時間)の終値、決算数値は同日引け後に発表された2026年7〜9月期(マイクロソフトは2027年6月期第1四半期)のものです。時間外取引の株価は流動性が低く変動しやすいため、正式な終値ではありません。29日以降の予定は発表前の予定であり、変更される場合があります。

主要な一次資料:FRB・2026年10月28日FOMC声明/マイクロソフト・2027年度第1四半期決算/アルファベット・2026年第3四半期決算(SEC提出資料)/日本銀行・金融政策決定会合日程。

※出典:ロイター「米FRB、金利据え置き クック理事ら2人反対」(2026年10月28日)、ロイター「今日の株式見通し=しっかり、米FOMCは無難通過 強弱材料入り混じる」(2026年10月29日)、Zacks「Notes on FOMC Decision and Earnings After the Close」(2026年10月28日)、日本インタビュ新聞「アルファベット時間外で急落、マイクロソフト19%増収、巨額AI投資の採算性に明暗」(2026年10月29日)、The Motley Fool「Stock Market Today, Oct. 28」(2026年10月28日)などをもとに作成しました(2026年10月29日時点)。

コメント

タイトルとURLをコピーしました