米株は続落、ナスダック2.86%安で6月以来の大幅安|インテル28.6%急落が半導体株を直撃、週明けの東京市場は売り先行か

こんにちは、ミラです。

10月30日の米国市場は、主要3指数がそろって続落しました。とりわけハイテク株の売りが強く、ナスダック総合指数は2.86%安と、6月以来の大幅安になりました。きっかけは、前日に決算を発表したインテルとアマゾンです。30日の東京市場はすでに1369円安で引けていましたが、米国の引け値はその後に確定したため、週明け11月2日の東京市場は改めて売り先行で始まる可能性があります。まずは確定した数字から整理します。

きょうの要点

  • 10月30日の米国市場は3指数そろって続落し、ナスダックは2.86%安、半導体株指数は7.20%安でした。
  • インテルは通常取引の終値で28.6%安となり、7〜9月期の好決算ではなく10〜12月期の弱い見通しが売られました。
  • 週明けの東京市場は、CME日経平均先物が示す売り先行の流れと、2日に予定される京セラや住友商事などの決算が焦点になります。

30日の米国市場(現地時間の終値):ナスダックは747ポイント安

指標 終値(10月30日) 前日比
NYダウ平均 51770.31ドル -572.25ドル(-1.09%)
S&P500 7580.07ポイント -140.32ポイント(-1.82%)
ナスダック総合指数 25437.00ポイント -747.73ポイント(-2.86%)
フィラデルフィア半導体株指数(SOX) 10688.80ポイント -829.40ポイント(-7.20%)

ダウ、S&P500、ナスダックの終値は、時事通信と財経新聞の報道で一致しています(出典:時事通信)。SOXの7.20%安は、ザイFXの取引終了時のまとめでも確認できます(出典:ザイFX!)。

ナスダックの下げ幅は一時1000ポイントを超えたと報じられています(出典:時事通信)。また、ロイター報道として、ナスダックの2.86%安は6月5日以来の大幅な1日の下落率で、10月6日の過去最高の終値からは7.8%下落した水準だと伝えられています(出典:Moneycontrol(ロイター報道))。S&P500とナスダックは10月を月間でマイナスで終えた一方、ダウは月間でプラスを維持したと、同じロイター報道では伝えられています。

インテルは終値65.76ドル、28.6%安|好決算ではなく次の見通しが売られた

売りの中心はインテルでした。10月29日の終値92.07ドルから、30日の終値は65.76ドルへ、26.31ドル安となりました。終値同士で計算した下落率は28.58%で、小数第1位では28.6%です。

項目 内容
インテル(10月29日終値) 92.07ドル
インテル(10月30日終値) 65.76ドル(前日比-26.31ドル、-28.58%)
2026年7〜9月期の売上高 165億1300万ドル(前年同期比+21%)
2026年7〜9月期の調整後1株利益 0.52ドル
10〜12月期の売上高見通し 150億〜160億ドル
10〜12月期の調整後1株利益見通し 0.25ドル
10〜12月期の調整後粗利益率見通し 38.0%(7〜9月期は44.1%)

ここで注意したいのは、29日引け後の時間外取引で20%超下落した値と、30日の通常取引の終値で28.6%安となった値は、異なる時点の値動きだという点です。両者を足し合わせた数字が、1日分の下落率になるわけではありません。

決算の構図は、前日に公開した決算関連の記事でも触れた通りです。7〜9月期の実績は市場予想を上回りましたが、10〜12月期の会社見通しが市場予想を下回りました(出典:インテル公式決算発表、株トラッカー)。決算説明会では、パソコン需要の減速や顧客の在庫調整、メモリー価格の上昇と供給不足が、弱い見通しの背景として説明されたと報じられています。

つまり、インテルの急落は「AI需要が消えた」ことを示すものではありません。過去の四半期の成績ではなく、これからの四半期の見通しが、市場の期待に届かなかったことが直接の理由です。

アマゾンは通常取引で1.41%安|時間外の7%安とは時点が違う

アマゾンも、29日引け後の時間外取引で7%程度下落しました。しかし、30日の通常取引の終値は240.35ドルで、前日比3.44ドル安、1.41%安でした(出典:StockAnalysis)。

項目 内容
アマゾン(10月30日通常取引の終値) 240.35ドル(前日比-3.44ドル、-1.41%)
アマゾン(10月29日引け後の時間外取引) 226.60ドル前後(-7.05%程度)と報道
2026年7〜9月期の売上高 2019億ドル(市場予想を小幅に下回る)
2026年7〜9月期の希薄化後1株利益(GAAP) 1.89ドル(市場予想を下回る)
AWSの売上高 460億ドル前後(前年同期比+39.3%)
2026年通期の現金ベース設備投資見通し 約2200億ドルを維持
直近12か月のフリーキャッシュフロー 424億ドルの純流出

アマゾンの決算内容は、売上高と1株利益が市場予想を下回り、設備投資が予想を大幅に上回ったことが嫌気されたと報じられています(出典:株探)。アマゾン公式決算発表でも確認できる通り、AWSは39.3%増収と好調でしたが、電子商取引の伸びが鈍く、広告も予想を下回りました。

ここでも、時間外の7%安と通常取引の1.41%安を足し合わせてはいけません。時間外は流動性が低く変動しやすい値で、通常取引では買い戻しも入って終値が切り返しています。アルファベットやインテルと同じく、市場が問うているのはクラウドの伸びそのものではなく、AI投資の回収ペースです。

週明けの東京市場:先物は売り先行を示唆、ドル円は157円台半ば

週明けの手がかりとして、みんかぶのNY概況では、CME日経平均先物を62690円(大証終比-800円)と伝えています(出典:みんかぶ)。先物はあくまで取引開始前の手がかりで、寄り付きの値を保証するものではありません。

項目 内容
10月30日の日経平均(大引け) 63290.11円(前日比-1369.36円、-2.12%)
CME日経平均先物(10月31日朝の報道時点) 62690円(大証終比-800円と報道)
ドル円(11月2日8時現在) 157円43銭〜157円54銭

ドル円は、11月2日8時現在で157円43銭〜157円54銭と報じられています(出典:琉球新報(共同通信))。為替が大きく円高に振れていないことは、東京市場の売りが為替主導ではなく、米ハイテク株安の波及によるものだという見方と整合的です。

ただし、30日の東京市場の引け後には、東京エレクトロンが2027年3月期の通期業績予想を新たに開示し、TDKは通期業績予想の上方修正を発表しています。両社の発表内容は異なり、東京エレクトロンについては従来予想からの上方修正ではありません。前日の夕方の記事で整理した通り、決算の評価は週明けの株価に反映されることになります。米国発の売りと、国内の好決算の評価が、週明けにどう綱引きするかを見る必要があります。

2日の国内決算:46銘柄が予定、京セラ・住友商事・JALなどが注目

11月2日は、46銘柄の決算発表が予定されています(出典:株探)。注目決算として挙げられているのは、京セラと住友商事です。

予定される主な銘柄 内容
京セラ 第2四半期決算、注目決算として挙げられている
住友商事 第2四半期決算、注目決算として挙げられている
JAL 第2四半期決算
SBI 第2四半期決算
亀田製菓、日ハム、マクニカホールディングスなど 第2四半期決算など

これらの決算は、本記事の執筆時点では未発表です。結果が出るのは取引時間中や引け後になるため、午後の記事や夕方の記事で確定値を整理するのが筋です。朝の段階では、予定としてだけ押さえておきます。

ミラの見方

この週末を挟んだ流れを一言でまとめると、「AI需要の崩壊」ではなく「AI投資の採算への値踏みの厳格化」が、さらに1段進んだということです。インテルの売上高は21%増、アマゾンのAWSは39.3%増でした。需要が消えたのではなく、市場の期待値が高すぎた銘柄や、次の四半期の見通しが弱い銘柄から順に売られています。

東京市場への当てはめで注意したいのは、指数の下げ幅だけを見ないことです。30日の日経平均は2.12%安でしたが、TOPIXは0.95%安にとどまり、値上がり銘柄も過半数でした。売りが市場全体に広がったのではなく、値がさの半導体関連株に集中した構図です。週明けも、指数の下げ幅と、値上がり・値下がり銘柄数の変化をあわせて確認したいところです。

もう一つ、インテルとアマゾンの時間外の値と通常取引の終値を混同しないことも大切です。時間外の大きな下落だけを見て「さらに下がる」と決めつけると、通常取引での買い戻しを見落とします。週明けの東京市場でも、寄り付きの売り一巡後に、国内の好決算銘柄へ買いが戻るかどうかが、午前の焦点になると思います。


※本記事は、公開情報をもとに作成した情報提供のためのもので、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

※本記事の米国市場の数値は2026年10月30日(現地時間)の終値、インテルとアマゾンの時間外の値は同年10月29日引け後の値で、正式な終値ではありません。CME日経平均先物とドル円は執筆時点の報道値で、寄り付きやその後の値動きを保証するものではありません。11月2日の国内決算は執筆時点では未発表のため、予定としてのみ記載しています。

※出典:時事通信「米株式 ダウ大幅続落、572ドル安=ハイテク株売りで(30日)」(2026年10月31日)、財経新聞「NY株式:NYダウは572.25ドル安、ハイテク企業の低調な決算でAI巨大投資への警戒強まる」(2026年10月31日)、ザイFX!「NY市場動向(取引終了):ダウ572.25ドル安(速報)、原油先物0.89ドル高」(2026年10月31日)、株トラッカー「インテル(INTC)株が28.6%急落|10月30日終値、PC需要と第4四半期見通しを点検」(2026年10月30日)、株探「アマゾン、決算受け時間外で下落 AI投資の拡大と主力事業の成長鈍化が投資家の懸念を強める内容」(2026年10月30日)、StockAnalysis「Amazon.com, Inc. (AMZN) Stock Price History」(2026年10月30日終値)、みんかぶ「ダウ平均、ナスダックとも大幅安 アマゾンとインテルの決算に失望=米国株概況」(2026年10月31日)、琉球新報(共同通信)「為替相場 2日(日本時間 8時)」(2026年11月2日)、株探「今週の決算発表予定 三菱重、トヨタ、任天堂など(11月2日〜6日)」(2026年11月1日)などをもとに作成しました(2026年11月2日朝時点)。

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